寵愛の姫 Ⅰ【完】

入浴




「……はい?」



呆然とする私の身体が軽々と暁に抱き上げられる。




風呂?


…お風呂?


一緒にお風呂!?



「っ、ま、待って!」


「あ?却下。」


「暁っ!!」



抵抗とばかりに足をばたつかせるが、暁の歩みは止まらなかった。



「莉茉。」


「何!?」



実は嘘だとか…?




…………もしかしたら、質の悪い悪戯とかなの?




そんな私の期待はあっさりと、暁によって裏切られる事になる。
< 373 / 381 >

この作品をシェア

pagetop