寵愛の姫 Ⅰ【完】





「……チッ。」



胸糞悪い。



俺の足を止めやがって。




むしゃくしゃと感情を抱えたまま、莉茉の元へと急ぐ。






会いたい。


会いたい。


会いたい。




沸き上がる莉茉への渇望感。




何時もの場所に近付けば、今日も華奢な彼女がそこにいた。
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