寵愛の姫 Ⅰ【完】




「あぁ、暇か?」


「……。」




明日、明後日は丁度学校が休みの休日で特に予定はなかった。



まぁ、いつも予定はないんだけどね…。





チクりと寂しさが胸を刺す。




「…暇ですが…。」



一抹の感傷を振り払い、天野さんへと答える。




「なら、どっか行かねぇ?」


「……はい。」




どこか反応を伺うように聞く天野さんに私は思わず頷いていた。
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