寵愛の姫 Ⅰ【完】





「…分かりました。」



天野さんに釣られるように私の顔にも笑みが浮かぶ。




楽しみな気持ちと。




―――少しの恐怖。



「…天野さん。」


「うん?」


「明日が楽しみです。」


「――俺も」



全ての感情を覆い隠して、私はあなたに笑うんだ……。
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