寵愛の姫 Ⅰ【完】




「…そう、ですか…。」




釈然としなそうな表情で、莉茉が頷く。




「あぁ、もう行くぞ。」



促して、バイクのヘルメットを莉茉へと手渡す。




「…バイクで行くんですか?」


「あぁ、少し遠出をするからな。」


「―――分かりました。」




納得したのか、莉茉がヘルメットに視線を落とした。
< 91 / 381 >

この作品をシェア

pagetop