Dilemma
「…罪を犯してしまった瞬間から、もう私達は普通に生きられないと決まっていたんだ。だから」
その運命を嘆くんじゃなく、受け入れようぜ。
「……………」
「こんな私達を快く受け入れてくれる人なんていないのなんてもう分かりきっている。だから…一緒に罪を償おう。」
「…罪を……」
志暢は頷いた。
「誰か悲しませるんじゃなく、幸せにしてやろうぜ!」
私はきっとこの時のことを、一生涯忘れることは無いだろう。
だからこそ
今だから思える
私達の物語の結末は、最初からもう決まっていたんだって。
ねぇ 志暢
私は忘れたりなんて、しない。
ねえ 志暢
私は結局、誰も救うことが出来なかったんだね。