Dilemma
3人は荷物を置いて席に着いた。
「……なんかこうして3人で向き合うと、改めて緊張するね」
「掌に人三回書いて飲み込みなさい」
「いやそういうのじゃなくて」
「…どうでもいいけど部活始めんぞ。」
志暢の言葉に、愛梨と棗はキッチリと座り直した。
「本日の議題は…」
「待ってこの部活ってそういう感じなの?」
「ちょっとやってみたかっただけだろ!」
「…こほん。えー今日は記念すべき1回目の部活だ。」
「わーい」
「わーい」
「なので…今日は改生労働会の略称を考えようと思う。」
「改生会でええんちゃう?」
「はい採用」
「シンキングタイム3秒!」
あまりにも早すぎる決定に思わずツッコんでしまう。
「しまったな…まさかこんなに早く決まるとは。このあとどうしよう…」
「こっちもビックリだっての!これだけで今日の部活終わる訳ないじゃん!」
「はいはい。もっとじっくり話し合う必要がある、尚且つ一番大切なことが残ってるやろ?」
「そ、それは?」
棗はニィ…と顔を歪ませて笑う。
「部長や。」