Dilemma
いきなりドアが開き、中にいた3人は一斉に入ってきた人物を見た。
「志暢ちゃんと…」
「…安 樹恵理ちゃん…?」
棗と愛梨は今まさに話していた張本人が現れたことに驚きを隠せないようだ。
「…は、初めまして安樹恵理です。一応アイドルやってます。」
樹恵理はぺこり、と愛梨たちに会釈すると、斎藤の方へと向き直った。
「…お久しぶりです斎藤さん。…っていっても一昨日もお会いしてましたよね?一方的に。」
「…どういう意味で…?」
話についていけない、とばかりに愛梨が口元をひきつらせる。
「斎藤さんはね、私のストーカーさんみたいなんです。家の周りで視線を感じたり、学校にいても盗撮されたり…」
「おいどういうことだ斎藤。」
さっきまでシリアスな雰囲気だったのにも関わらず、樹恵理のカミングアウトのおかけで一気に微妙な雰囲気へと変化した。
「でも」
クスッと樹恵理は笑った。
「おかけで、学校がとっても楽しいです!」
「…やはり気付かれていたんですか」
暫く放心していた斎藤だったが、ようやく掠れた声を出した。
「…斎藤さん」
「……はい」
「私のファンでいれくれて、本当にありがとうございます!」
「……あ…あぁ……あ…」
「そして私はもう、既にあなたを許しています。」
「………はい」
「…それでもあなたが自分自身を許させないというのなら。」
樹恵理はゆっくりと斎藤の手を取った。
「本当に許されたいと思うのなら、あなたはあなた自信を許さねばならないのです。」
「…樹恵理ちゃん…」
「…忘れないで」
樹恵理はフッと笑う。
「あなたはもう、許されるべきです。」
「志暢ちゃんと…」
「…安 樹恵理ちゃん…?」
棗と愛梨は今まさに話していた張本人が現れたことに驚きを隠せないようだ。
「…は、初めまして安樹恵理です。一応アイドルやってます。」
樹恵理はぺこり、と愛梨たちに会釈すると、斎藤の方へと向き直った。
「…お久しぶりです斎藤さん。…っていっても一昨日もお会いしてましたよね?一方的に。」
「…どういう意味で…?」
話についていけない、とばかりに愛梨が口元をひきつらせる。
「斎藤さんはね、私のストーカーさんみたいなんです。家の周りで視線を感じたり、学校にいても盗撮されたり…」
「おいどういうことだ斎藤。」
さっきまでシリアスな雰囲気だったのにも関わらず、樹恵理のカミングアウトのおかけで一気に微妙な雰囲気へと変化した。
「でも」
クスッと樹恵理は笑った。
「おかけで、学校がとっても楽しいです!」
「…やはり気付かれていたんですか」
暫く放心していた斎藤だったが、ようやく掠れた声を出した。
「…斎藤さん」
「……はい」
「私のファンでいれくれて、本当にありがとうございます!」
「……あ…あぁ……あ…」
「そして私はもう、既にあなたを許しています。」
「………はい」
「…それでもあなたが自分自身を許させないというのなら。」
樹恵理はゆっくりと斎藤の手を取った。
「本当に許されたいと思うのなら、あなたはあなた自信を許さねばならないのです。」
「…樹恵理ちゃん…」
「…忘れないで」
樹恵理はフッと笑う。
「あなたはもう、許されるべきです。」