Dilemma
そうしている内に予鈴が鳴り、周りにいた生徒たちがガタガタと自分の席へ移動し始めた。

「ほら予鈴なったよ?早く戻らないと、この席の人困っちゃうよ。」

「…チッ」

いや舌打ちすんな。




「…あの担任ハゲてんな」

「ちょっと!何失礼なこといってんの!」

結局、自分の席へ戻っても斜め後ろだったとかそういう話。

「先生女だよ…」

「バカ言え。お前にはあれが見えねぇのか?よく見ろあのてっぺん…」

「もうそれ以上言わんでいいから!」

慌ててたしなめるも、志暢はお構い無しだ。
その自由奔放な言動にこっちまでヒヤヒヤしてしまう。

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