Dilemma
教室に着いた愛梨は、さっき起こったこと全て棗に話した。
しかし、棗の反応は愛梨の思ってもみないものだった。
「志暢ちゃんにマブダチが?あら、よかったやん。」
「そこじゃなくない?話ちゃんと聞いてた?大事なのそこじゃないよね。」
「いやそんなこと言われても愛ちゃん、さっきからそのマブダチの話しかしてへんやないの。…ところでそのマブダチって豚?野良猫?」
「人間だよ。」
話の中でちゃんと人間の女性だと説明したはずなのだが。
「…正直どう思う?」
「何が」
「そのマブダチ…いや若宮って人。あの志暢が出会って直ぐにマブダチになって学校休むとは思えないけど…。」
「………………」
「…そういえば棗今日来るの早かったんだね。どうかしたの?」
「別に。ちょっと野暮用があっただけや。」
棗は思う。
愛梨は確実に何かに気付いている。しかしそれを口には出さない。
実は偶然にも、棗も全く同じ考えに至っていたのだが。
だけどそれは言わない。
だって愛梨が何も言わないから。
今日の朝、自分が何をしていたのかも。
そして、そこで確信した真実も。
しかし、棗の反応は愛梨の思ってもみないものだった。
「志暢ちゃんにマブダチが?あら、よかったやん。」
「そこじゃなくない?話ちゃんと聞いてた?大事なのそこじゃないよね。」
「いやそんなこと言われても愛ちゃん、さっきからそのマブダチの話しかしてへんやないの。…ところでそのマブダチって豚?野良猫?」
「人間だよ。」
話の中でちゃんと人間の女性だと説明したはずなのだが。
「…正直どう思う?」
「何が」
「そのマブダチ…いや若宮って人。あの志暢が出会って直ぐにマブダチになって学校休むとは思えないけど…。」
「………………」
「…そういえば棗今日来るの早かったんだね。どうかしたの?」
「別に。ちょっと野暮用があっただけや。」
棗は思う。
愛梨は確実に何かに気付いている。しかしそれを口には出さない。
実は偶然にも、棗も全く同じ考えに至っていたのだが。
だけどそれは言わない。
だって愛梨が何も言わないから。
今日の朝、自分が何をしていたのかも。
そして、そこで確信した真実も。