日暈 〜halo〜

檻の中

「お母さん!出して!暗いよー!」


ドンドンドン!!


「開けてよー!」


小さい手が真っ赤に腫れあがるまで

叩き続けても誰も助けてくれない。



いつからか、日中は、暗くて狭い

檻の中に閉じ込められるようになった。



「あんたが悪いからよ。」



そう言って、腕を掴まれて、引っ張られていく。

必死に抵抗しても、所詮大人の力には勝てないよ。



窓のない、お風呂場の檻

隙間のない、押入れの檻

外にある物置の檻



毎日転々とする檻…


外から鍵をかけられたり

つっかい棒で開かなくされたり

だから、閉じ込める知恵もついた。



いつか、同じように閉じ込めてやりたい。

ね、いいよね、お母さん…



暗くて怖くて寂しくて…



同じ思いすればいいんだ。
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