日暈 〜halo〜
母を怒らせるたびに

物置の檻に入れられるようになり

何ヶ月たった頃だろう。



もうその頃には、泣き叫ぶことも

扉を叩くこともなくなっていた。



早く時が過ぎるのを

ただひたすら待つしかなかった。



いつの日か、暗闇で

ガタガタと寒さに震え

目が覚めるようになった。



冬が近づいてきたのだ。



日差しを頼りに

いつか開くであろう扉を

待ち望んでいた隙間から

雪が入ってくる。



ここは1番冷酷な檻だったのだ。
< 13 / 47 >

この作品をシェア

pagetop