もっと、君に恋していいですか?
昼休み。

社食の券売機の前で、志信はため息をついた。

(食欲ねぇ…。)

薫の事を考えると、食欲が湧かない。

志信は冷やし中華の食券を買って、トレイを持って列に並んだ。

(薫、どうしてるんだろう…。今日もなんにもなかったような顔して、どこかのSSで働いてるんだろうな…。)

冷やし中華を受け取って空いている席を探していると、梨花と石田が一緒に食事をしている姿が目に留まった。

梨花も志信に気付き、笑って左手を上げた。

「笠松さーん、ここ空いてますよー。」

「あ…うん。」

志信は空いていた石田の隣の席に座った。

志信のトレイの上の冷やし中華を見て、石田が呆れたように呟く。

「冷やし中華のみって…。オマエ、いつからそんなに食が細くなったんだ?」

「食欲ないんですよ。」

「重症だな…。」


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