もっと、君に恋していいですか?
溢れる涙を隠すように、薫はビールを煽った。

志信を想って涙を流す薫に、梨花は胸を痛めた。

「後悔、しませんか…?」

薫は泣きながら無理をして笑う。

「うん…。笠松くんが幸せなら、それでいいよ。」

薫は涙を拭ってタバコに火をつけた。

「志信が幸せなら、それでいいんだ…。」





居酒屋を出て、梨花と別れた薫は一人自宅へと歩いた。

志信の事を想うと、胸が痛くて、苦しくて、また涙が溢れた。

(志信となら、ずっと一緒に居られるって思ってたのにな…。)


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