もっと、君に恋していいですか？

志信は合コンでの同僚たちの言葉を梨花に話した。

それには梨花もかなり腹を立てていたようだ。

「まぁ…合コンの事はわかりました。私だったら我慢できなくて、ひっぱたいてます。」

「だよね…。その時も、あの津村ってヤツが薫を抱きしめたりプロポーズした時も、オレにはそれが出来なかったんだよ…。薫がオレと付き合ってる事、隠したがってると思ってさ…。悔しかったし情けなかった。」

あの時の悔しさがまた込み上げて、志信は拳をギュッと握りしめた。

「それで卯月さんに、もう一緒にいてくれなくていいなんて言ったんですか？」

梨花に尋ねられて、志信はバツが悪そうにボソボソと答える。

「ついカッとなって…。でも、薫も何も言わなかったし、それから連絡もして来ないで、加賀美からアイツと一緒に本社に戻って来るし…。オレなんかもうどうでもいいんだなって…。」

「卯月さん、連絡しなかったんじゃないです。出来なかったんですよ。」

「だけど…いくら忙しくても、仕事終わったら電話くらい出来るだろ？」