もっと、君に恋していいですか?
「そうじゃなくて、電話したくても出来なかったんですよ、スマホ忘れて行っちゃって。」
「えっ?!薫…スマホ、忘れて行ったの?」
意外な事実に、志信はポカンとしている。
「かなり急いでたんでしょうね。その事も、卯月さん言ってました。やっぱり私はかわいくないって。“そんな時まで仕事の事で一杯になって、唯一の連絡手段のスマホを忘れて出掛けちゃうんだよ”って…“嫌われても仕方ないか”って…。加賀美にいる間、すごく不安だったと思います。」
「そっか…。」
(そんな事も知らないで意地になって…オレ、カッコ悪い…。)
自分の気持ちばかりで、薫の気持ちを考えていなかった自分が恥ずかしくて、志信は唇を噛みしめた。
「あんな大変な役目を急に背負わされるの、男の人だって大変だと思いますよ。でも卯月さんは、他の誰にも泣き言ひとつ言わないで、やりきったんです。本当は不安で仕方ないのに…すぐにでも帰りたかったはずなのに…。」
「うん…。」
「えっ?!薫…スマホ、忘れて行ったの?」
意外な事実に、志信はポカンとしている。
「かなり急いでたんでしょうね。その事も、卯月さん言ってました。やっぱり私はかわいくないって。“そんな時まで仕事の事で一杯になって、唯一の連絡手段のスマホを忘れて出掛けちゃうんだよ”って…“嫌われても仕方ないか”って…。加賀美にいる間、すごく不安だったと思います。」
「そっか…。」
(そんな事も知らないで意地になって…オレ、カッコ悪い…。)
自分の気持ちばかりで、薫の気持ちを考えていなかった自分が恥ずかしくて、志信は唇を噛みしめた。
「あんな大変な役目を急に背負わされるの、男の人だって大変だと思いますよ。でも卯月さんは、他の誰にも泣き言ひとつ言わないで、やりきったんです。本当は不安で仕方ないのに…すぐにでも帰りたかったはずなのに…。」
「うん…。」