もっと、君に恋していいですか？

「…かわいい子がいたら良かったの？」

「そうだな…。かわいい子がいれば、な。」

「ふーん…。そうなんだ…。」

少しむくれてヤキモチを妬く薫を見て、志信は嬉しそうに笑って、また薫を抱きしめた。

「薫、ヤキモチ妬いてる？」

「だって…。かわいい子がいれば、良かったんでしょ…。」

薫がそっぽを向いて呟くと、志信は笑いを堪えて薫の頭を撫でた。

「オレにとってかわいい子なんて薫しかいないから。」

「えっ…。」

薫が恥ずかしそうに顔を赤くしてうつむく。

「やっぱかわいいな、薫…。めちゃくちゃかわいい…。」

「…全然かわいくないよ…。ちっとも女らしくないもん。そんな事言うの志信だけだよ。」

腕の中で恥ずかしそうにうつむく薫を、やっぱりたまらなくかわいいと志信は思った。