もっと、君に恋していいですか?
「薫のかわいいところは、オレだけが知ってればいいんだ。他のヤツに薫のこんなかわいい顔見せたくない。」

志信は優しく笑って、薫の頬に口付けた。

「志信…石田さんたちに、物好きって言われてない?」

唐突な薫の言葉に、志信は首をかしげた。

「なんで?」

「志信、モテるでしょ…?前も後輩の女の子たちに囲まれて食事に誘われたりしてたし…。それなのに私と付き合ってるから…。」

「モテるかどうかは知らないけど…なんでそれが物好き?」

「若くてかわいい子がいっぱいいるのに、付き合ってるのが、よりによって若くもかわいくもない私でしょ?私だって、社内で自分がどんなふうに言われてるかくらい知ってるよ…。」

志信は視線を宙に移して少し考える。

「男より仕事が出来過ぎるとか?」

「とか…。」

「無口で無愛想とか?」

「とか…。」

「気が強そうでかわいげないとか?」

「知ってるんじゃない…。」


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