もっと、君に恋していいですか?
「私、仕事離れると、結構ドジなとこがあるでしょう?よく落としたり忘れたり…。」

「あ…確かに…。」

加賀美にスマホを忘れて行った事や、以前にも志信の部屋にスマホを落として気付かずに帰った事があるのを、志信は思い出した。

「仕事中は指輪外さなきゃいけないから…つけたり外したりして、落としてなくしちゃったら困るなって。それに…ネックレスももらったところだし、誕生日とかでもないのにもらってばかりも気が引けるし…。」

「オレが薫にあげたいんだけど…。」

「ありがとう。その気持ちだけでじゅうぶんだよ。私は志信がいてくれたらそれでいいの。私にとっては、それが一番嬉しい。」

志信は少し笑って小さくため息をついた。

「……欲がないな、薫は。」

「そう…?欲しい物はないけど…ずっと志信と一緒にいたいって、すごく思ってるよ。」

「うん…そっか。」

(あーもう、かわい過ぎる!めちゃくちゃ抱きしめてキスしたいけど、こんなとこじゃなんもできねぇ!!)

志信は少し照れ臭そうに首の後ろを押さえた。


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