もっと、君に恋していいですか?
「指輪…やっぱり買いに行こう。」

「え?!今…。」

「うん。薫の気持ちはわかったけど…やっぱり指輪つけてて欲しいんだよ。薫にはオレがいるんだって、わかるように。」

薫はいぶかしそうに眉を寄せて志信を見た。

「どういう事?」

「また他の男が薫に迫ったりしないように…お守りみたいな物かな。」

「そんな事、そうそうないから…。」

薫はそう言ったものの、志信は食い下がる。

「いや…この数ヵ月で、薫は何人の男に好きだって言われたの?覚えてる?オレ以外にも薫を好きな男が二人もいたんだよ。」

「これが人生最大のモテ期ってやつ…?もういないと思うけど…。」

「自覚ないかも知れないけど…見てるヤツは見てるんだ。薫、結構美人だよ?」

志信の言葉に、薫は照れ臭そうに首を横に振った。

「そんな事ないよ。何言ってんの…。」
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