もっと、君に恋していいですか?
「ホラ、笠松も。」

「えー…。オレもですか?」

若干はしゃいでいる様子の石田に促され、志信はめんどくさそうに自己紹介をする。

「笠松 志信、8年目の29歳です。卯月さんと同期です。これでいいですか?」

「言う事まで似てくんだな。」

「石田さん!!」

石田が余計な事を言わないように、志信は慌てて人指し指を唇に当てて見せた。

「まぁ、いいや。今日は楽しく飲めそうだ。」

さっきから随分楽しげにはしゃいでいる石田の様子に、志信は首をかしげた。

「あれ?石田さん、彼女いましたよね?」

「オマエ、いつの話してんの?とっくに別れたから。」

「えぇっ?!いつですか?」

「うーん…別れてもう3ヶ月になるかなぁ。今オレ、フリーよ。」

「知らなかった…。」

(道理で…SS部の女の子たちが来たいって言ったら二つ返事でOKしたわけだよ。)


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