もっと、君に恋していいですか?
付き合う前、長い間片想いしていた薫に、自分を見て欲しくて、好きになって欲しくて必死だった。
やっとの思いで声を掛けて連絡先を交換して、薫を誘うのはいつも自分からだった。
金曜日になるとドキドキしながら誘いのメールを送り、OKの返信が来ると舞い上がるような気持ちで張り切って仕事をして定時を待った。
付き合い始めてからも、連絡をするのはいつも自分だ。
会社では滅多に顔を合わせる事がない分、朝からずっと、薫に会える夕方を待ち遠しく思いながら仕事をする。
仕事の後、喫煙室で待ち合わせて一緒に会社を出る時は、今すぐ抱きしめたい衝動を抑えて仲の良いただの同期を装う。
(付き合ってる事もみんなに内緒にされて、連絡する時はいつもオレからで…。付き合う前も、今も、いつもオレばっかりが必死で薫を追い掛けてるんじゃないか…。)
志信はスマホの画面をOFFにした。
言い知れぬ不安で胸がざわめく。
真っ暗になった画面に映る自分の顔を見てため息をついた。
(ホントはオレの事…そんなに好きでもないのかも…。)
やっとの思いで声を掛けて連絡先を交換して、薫を誘うのはいつも自分からだった。
金曜日になるとドキドキしながら誘いのメールを送り、OKの返信が来ると舞い上がるような気持ちで張り切って仕事をして定時を待った。
付き合い始めてからも、連絡をするのはいつも自分だ。
会社では滅多に顔を合わせる事がない分、朝からずっと、薫に会える夕方を待ち遠しく思いながら仕事をする。
仕事の後、喫煙室で待ち合わせて一緒に会社を出る時は、今すぐ抱きしめたい衝動を抑えて仲の良いただの同期を装う。
(付き合ってる事もみんなに内緒にされて、連絡する時はいつもオレからで…。付き合う前も、今も、いつもオレばっかりが必死で薫を追い掛けてるんじゃないか…。)
志信はスマホの画面をOFFにした。
言い知れぬ不安で胸がざわめく。
真っ暗になった画面に映る自分の顔を見てため息をついた。
(ホントはオレの事…そんなに好きでもないのかも…。)