もっと、君に恋していいですか?
15分ほどの短い食事休憩を終えてグランドへ戻ると、給油作業に当たった車のタイヤがおかしいと気付き、その車の運転手に声を掛けた。

「タイヤに何か刺さってるみたいですね。修理しますか?スペアタイヤがあれば交換もしますけど…。」

「やっぱり?ここに入るほんの少し前から、なんか変だと思ってたんだよ。」

「刺さったのは、おそらくここに入る直前ですね。立ち寄っていただけて良かったです。そのまま走ってたら、高速のど真ん中で立ち往生ですから。」

「良かった、気付いてもらえて。じゃあ、修理お願いします。あまり時間ないんだけど…。」

「すぐやりますよ。その間、中でお待ちください。」

薫は運転手から車を預かると、グランドの端に移動させ、ジャッキで車体を上げてタイヤの修理を始めた。

手の空いたヘルプのスタッフ数人が、薫の作業の様子を見て目を丸くした。


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