もっと、君に恋していいですか?
夕べの志信の言葉を思い出して、また涙が込み上げて視界がにじんだ。
こんな事なら、夕べすぐに電話をしておけば良かった。
それよりも、志信が背を向けた時に引き留めたら良かったのかも知れない。
だけど、ほどかれた手をまた振り払われるのが怖くて、志信の手を掴む事も出来なかった。
(なんであの時…引き留めて自分の気持ちをちゃんと伝えなかったんだろう…。)
涙が溢れて、ポトリと膝の上に落ちた。
仕事だから仕方がないとは言え、こんな時にまで何事もなかったような顔をして仕事をしている自分は、かわいくないのかも知れない。
(こんな私だから、志信もいやになっちゃったのかな…。)
薫が涙を流しながらぼんやりと部屋の壁を見つめていると、誰かがドアをノックした。
薫は慌ててタオルで涙を拭い、ドアスコープを覗く。
「薫ちゃーん。敦だよー。」
(え?津村さん?)
こんな事なら、夕べすぐに電話をしておけば良かった。
それよりも、志信が背を向けた時に引き留めたら良かったのかも知れない。
だけど、ほどかれた手をまた振り払われるのが怖くて、志信の手を掴む事も出来なかった。
(なんであの時…引き留めて自分の気持ちをちゃんと伝えなかったんだろう…。)
涙が溢れて、ポトリと膝の上に落ちた。
仕事だから仕方がないとは言え、こんな時にまで何事もなかったような顔をして仕事をしている自分は、かわいくないのかも知れない。
(こんな私だから、志信もいやになっちゃったのかな…。)
薫が涙を流しながらぼんやりと部屋の壁を見つめていると、誰かがドアをノックした。
薫は慌ててタオルで涙を拭い、ドアスコープを覗く。
「薫ちゃーん。敦だよー。」
(え?津村さん?)