もっと、君に恋していいですか?
「あの…少しだけ待って下さい…。」

慌てて洗面所に飛び込み、顔を洗った。

(これで大丈夫…かな…?)

タオルで顔を拭きながらドアを開けると、敦はニコニコしながら缶ビールを差し出した。

「そこのコンビニでビール買ってきた。一緒に飲もうよ。」

「えーっと…どこでです?」

「薫ちゃんの部屋で。あ、それともオレの部屋の方がいい?」

「………。」

(普通、こんな遅い時間に女の部屋に来る?)

薫が返事に困っていると、敦はさっさと部屋に入ってしまった。

「おじゃましまーす。」

「あ、ちょっと…!!」

「何?下着でも出しっぱなし?」

「それはないですけど…。」


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