もっと、君に恋していいですか?
薫は新入社員の頃から、先輩なのにまるで後輩のようになついてくる敦を、歳下の男の子だと思っていた。
何を言われても、歳下の男の子の気まぐれな冗談だと思って素っ気なくあしらっていた。
“オレだってもうあの頃みたいにガキじゃない。今すぐ薫ちゃんを力ずくで自分のものにする事だって出来るんだよ?”
敦の言葉と、射抜くようなまなざしを思い出して、薫は自分の体を抱きしめて身震いした。
(他の人じゃいや…志信じゃないとやだ…。志信は…あんな風に無理やり押し倒したりしない…。)
“薫、好きだよ”と優しく抱きしめてくれる志信を思い出して、薫は声を殺して泣いた。
(志信に会いたい…。今すぐ帰りたいよ…。)
だけど、SAでの仕事を終えて帰った時に、志信に愛想を尽かされていたら…。
不安と志信への恋しさが入り交じって、押し潰されそうに胸が苦しい。
その夜薫は、痛む胸を押さえ、うずくまるようにして、泣きながら眠りについたのだった。
何を言われても、歳下の男の子の気まぐれな冗談だと思って素っ気なくあしらっていた。
“オレだってもうあの頃みたいにガキじゃない。今すぐ薫ちゃんを力ずくで自分のものにする事だって出来るんだよ?”
敦の言葉と、射抜くようなまなざしを思い出して、薫は自分の体を抱きしめて身震いした。
(他の人じゃいや…志信じゃないとやだ…。志信は…あんな風に無理やり押し倒したりしない…。)
“薫、好きだよ”と優しく抱きしめてくれる志信を思い出して、薫は声を殺して泣いた。
(志信に会いたい…。今すぐ帰りたいよ…。)
だけど、SAでの仕事を終えて帰った時に、志信に愛想を尽かされていたら…。
不安と志信への恋しさが入り交じって、押し潰されそうに胸が苦しい。
その夜薫は、痛む胸を押さえ、うずくまるようにして、泣きながら眠りについたのだった。