こちら中等部恋愛運営局。
-泰雅side-
「大叶!」
「はい?」
「今日の原稿で確認したいところがあって...
ここなんだけど、こっちに書き換えた方がいいと思ったんだ。」
「ああ、いいと思う。
じゃあ、そっちでお願いね。」
「ああ。」
一言、二言の会話だけで颯爽と行ってしまうのは、俺が入っている恋局の局長、天宮 大叶。
第一印象には絶対《美人》のワードが浮かぶであろう、俺の人生のなかで一番の美女。
幼稚舎のころからずっと一緒にいる幼なじみのはずだけど、話す会話は業務連絡のみ。
『恋愛を通して学校に対する意欲をあげてもらう』なんて掲げてるけど、その代表は色恋沙汰には無関心。
俺、3年蓮沼 泰雅(はさぬまたいが)はそんな鈍感局長に片想いを10年もしている。