こちら中等部恋愛運営局。
-未月side-
「会場の皆様にお願い申し上げます。
もう間もなく、来賓の方々、その後新入生が入場し、入学式が始まります。
保護者の皆様は、携帯の電源を切っていただくか、マナーモードに設定の上、通話は講堂内では控えていただきますよう、ご協力お願い申し上げます。」
「おつかれ。」
私の横に現れて声をかけてくれたのは、私の先輩である天宮 大叶先輩。
美人で、勉強もできて、仕事もできる。
唯一運動が出来ないらしいけど、完璧じゃないところがまた可愛らしい。
私の大好きで憧れの先輩だ。
「大叶先輩もお疲れ様です。」
「ありがと。
やっぱり未月のアナウンスは安定してるわ。
本気でアナウンサー目指せばいいのに。」
「私にはムリですよ...」
「そんなことないと思うんだけど...
あ、そういえばさっき蒼緒(あお)が探してたわよ。」
「蒼緒先輩がですか...?
ありがとうございます、後で聞いてみますね。」
「うん。
じゃあ残りも頑張ってね。」
「はい!」
私の上擦った返事を聞くと、クスッとまた可愛らしく笑って去っていった。
私、2年長野 未月(ながのみつき)は、そんな大叶先輩に一目惚れしてこの恋局にいる。