【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
「……ここだけの話、琉衣はあいつ我が強いからヘルプ来てくれてもその人とよくぶつかってたんだよね。
好き嫌い激しいし、そういうとこまだガキだからさ。
でも亜里沙ちゃんとは上手くやってるみたいじゃん?
ベーカリー雰囲気良くなったって畑さんが言ってたよ」
「ほ、ホントですか…!?」
「ホントホント。
だからまさに救世主って感じ?
琉衣と仲良くしてくれてありがとう」
そんな…
いうほど仲良くもない気がするし、相変わらず怒られてばかりだけど…
でもやっぱり私、琉衣くんに嫌われてるわけじゃないみたい。
そう思ったらなんか嬉しいな…。
「…良かったです。
なんか、やる気出てきました」
「おう、頑張れ!!」
俊介さんはポン、と肩を叩いてくれる。
そしたら急に背後から人の気配がして。
ーーゴツン!
「きゃぁっ!」
いきなりペットボトルのお茶で頭をぶたれた。
振り返ればいつの間にか交代で休憩に来た琉衣くん。
…ドキッ。
「お前…やる気なくしてやがったのかよ」
「ち、違う…!
そういう意味じゃないよ!!」
やだ、今のもしかして聞いてた…!?