【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
「あ…琉衣くんココ計算まちがってる…」
「…あぁ!?
チッ、消しゴム貸せ!」
「はい」
「クッソ〜、だりぃなマジで。
ゲッ!式まで消えたじゃねーかよ!!
なんだこのクソ消しゴム!!」
「……」
時々私、クスッと笑ってしまいそうな時がある。
笑わないけど…。
琉衣くんは少し子供っぽくて、たまに可愛い。
でもそれをクスッ、なんてやってしまったら絶対にまた……
「おい亜里沙…」
「ん?」
「お前なんで今口押さえた?」
「…えっ!
いや…たまたまだよ!」
「ウソつけ!笑ったんだろ!」
「わ、笑ってないっ!!
んん〜〜っ!!!」
琉衣くんは私の両頬を片手でぎゅっとつかむ。
そして顔をジッと近づけられて…
「…失礼な奴だな。人が真面目に解いてやってんのに。
今度笑ったら口塞ぐぞ」
「…ご、ごめんなさい…!//」
またまた脅されてしまった。
笑いそうになったのバレちゃったみたい…(笑)
琉衣くんにとって私は子分みたいな位置付けなのか、言うこと聞けよって態度は変わらないけれど。
今ではそれも微笑ましいと思えるようになった。