【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
そのまま粉の軽量をする場所まで運んでくれて。
私は彼にしっかりと頭を下げてお礼を言った。
「ありがとうございます。
助かりました!」
「いやいや、こういう力仕事は男にやらせないとダメだぜ?」
そう言って他のベーカリーメンバーに目をやる小川さん。
すると、それを見ていた琉衣くんがすごくイラついたような表情に変わった。
あ……
なんかこの空気…。
「亜里沙ちゃん華奢なんだからさぁ…。
なぁ?」
小川さんはさりげなく、半袖のコックコートから出た私の腕を撫でるように触る。
その感触に私はゾクッとした。
…っ!
「おい」