【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

「え〜!ちょっと、これ…!!」


「なんだよ、文句あんの?」



いや、文句あっても言えるわけがない…。



「…ないです」


「クソ兄貴の相手なんてしなくていいから。

ほっとけ」



そう言って脅しをきかせると、琉衣くんは強引に私のスマホをまた奪ってカバンに押し込んだ。



そんなに俊介さんが私にだけメッセージを送ったのが気に食わなかったのかな…?


まぁ確かに琉衣くんのほうがちゃんと写真とか撮って協力してたけどね。



***



しばらくすると最初の料理が運ばれてきた。


私たちはそれを写真におさめてから口にする。


どれも見た目から素敵で、味もすごく美味しかった。



「わぁ…このキッシュ美味しいね。

なんかおしゃれな味がする」


「は?おしゃれな味ってなんだよ(笑)

まぁ味は今のとこ…そこそこなんじゃね?値段の割に」



琉衣くんは素直に美味しいとは言わなかったけれど、一応褒めてはいたみたい。


私よりきっと、ずっと舌が肥えてそうな彼のことだから、辛口批評が当たり前かもしれないけれど…。


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