【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

そう言って次は雑誌のコーナーへと連れて行かれる。


そしてグルメ雑誌や地域情報誌をパラパラチェックしたかと思うと、今度はファッション誌のコーナーへ来た。


琉衣くんはオシャレだし、雑誌とか何か買ってるのかな。


なんだかプライベートをさらに覗いているみたいで興味深い。



男物のファッション誌は読んだことがないけれど、どれもオシャレなイケメンばかりが表紙を飾っていた。


琉衣くんもこんなのに写ってたって全然違和感ないよなぁ…なんて思う。



「な、なんか読んでる雑誌あるの…?」


「んー、2、3冊?

そん時の気分だけど」



へぇ、そんなに…



ファッション誌をろくに読まない私からしたら、すごいなぁと思ってしまった。


やっぱり流行とかに敏感なんだ。



「お前は?なんか読むの?」



琉衣くんは雑誌に視線を向けたまま聞いてくる。



「あ、あんまり…」


「へー。

まぁお前パン以外に興味なさそうだもんな」


「う…」



冗談とも皮肉とも取れる言葉に、地味に落ち込んでしまった。


確かに私、流行とかに疎いほうかもしれないけど…


< 176 / 388 >

この作品をシェア

pagetop