【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

こんなふうに大げさに褒めてくれたりして。



「そ、そんなことないよ。

小高くんが飲み込みが早いだけだよ!」


「えーちげーよ。絶対西村の教え方がうまいからだって!

いや、でもそれだけじゃねぇな。

西村に教えてもらうと俺がやる気出るってのもあるかも」


「えっ…」



小高くんはニッと八重歯を見せて笑う。


それはどういう意味…?なんて一瞬ドキッとしたけれど、あまり深く考えないことにした。



「そ…そっかぁ。それはよかっ…、」



だけどその瞬間、



ーーバサッ!!



「きゃっ…!」



突然日本史の資料集が降ってきて。


小高くんのノートの上に落ちた。


ビックリして見上げると、そこにはまさかの琉衣くんの姿が…。



どきっ…。



「わりぃ。

手が滑った」


< 196 / 388 >

この作品をシェア

pagetop