【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
こんなふうに大げさに褒めてくれたりして。
「そ、そんなことないよ。
小高くんが飲み込みが早いだけだよ!」
「えーちげーよ。絶対西村の教え方がうまいからだって!
いや、でもそれだけじゃねぇな。
西村に教えてもらうと俺がやる気出るってのもあるかも」
「えっ…」
小高くんはニッと八重歯を見せて笑う。
それはどういう意味…?なんて一瞬ドキッとしたけれど、あまり深く考えないことにした。
「そ…そっかぁ。それはよかっ…、」
だけどその瞬間、
ーーバサッ!!
「きゃっ…!」
突然日本史の資料集が降ってきて。
小高くんのノートの上に落ちた。
ビックリして見上げると、そこにはまさかの琉衣くんの姿が…。
どきっ…。
「わりぃ。
手が滑った」