【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
そのあとは体育の授業で、いつもどおり麻実と一緒に着替えて体育館に向かった。
相変わらず佐藤先生の監視は甘くて女子はみんな喋ってばかり。
男子はいつものように熱い試合を繰り広げていた。
麻実がバスケの試合を見ながらバレーボール片手に話しかけてくる。
「ねぇ、最近亜里沙さー、小高くんと仲良くない?」
「えっ!?」
「小高くんいいよね〜。
見た目チャラいけど優しいし、ムードメーカーって感じで人気者だし」
…ドキッ。
「い、いや…、そうだけど別に私は…。
隣の席だからよく話すだけだよ」
「えーほんとにそれだけ〜?
でも小高くんも亜里沙のこと気に入ってそうじゃん」
え〜!どこが…!?
「そそそ、そんなわけないって!」
「どうかな〜」
そう言いながら麻実の視線はバスケをプレーする小高くんのほうへ。
小高くんは元バスケ部だったらしく、背も高くて上手い。
うちのクラスの女子の間でも人気があるみたいで、一部の女子から熱い声援を受けていた。
「小高くーん!頑張って〜♡」
「有志くんカッコいい〜!!」