【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
…はい〜〜っ!!?
なんだかまるで対抗してるみたいな言い方。
やだ、どうしちゃったんだろう琉衣くん…。
ポカンとする小高くんをよそに、琉衣くんは今度は私の方を振り返る。
そしてガシッと頭に手を置くと、私を睨みつけながら、
「…じゃあ今から俺がもっとスゲェの見せてやるよ」
「……え」
「見てろよちゃんと」
そう呟いてスタスタとコートのほうへ去っていった。
私は呆然と立ち尽くす。
い、今のは…
なに……?
琉衣くんはそんなに小高くんのことが気に入らないのかな?
女子にチヤホヤされてるから?
そんなこと言ったら琉衣くんのほうがもっとチヤホヤされてるはずなんだけど…。
だけど、やっぱり彼に触れられるとドキドキしている自分がいる。
今まで興味がなかった彼のバスケ姿も、今はすごく見てみたい。
琉衣くんはどうして私に見とけなんて言うんだろう…。
変だよね…?