【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
ジロリとこちらを見上げる大きな瞳と目が合う。
この距離の近さ…顔から火が出そうだった。
「な…ないです//」
ないよ…。
ないけど……
恥ずかしいよ〜…!!
私がそう答えると、琉衣くんはニッと満足そうに笑う。
「…だよな?
んじゃ、一時間したら起こせよ。オヤスミ」
そしてそっと目をつぶって。
ほんとに寝る気なのかな?
お腹の上で両手を重ねて、気持ちよさそうに呼吸する琉衣くん。
なんだか身を預けられているみたいですごくドキドキした。
動けない…。
いつからこんなに私に気を許してくれるようになったんだろう…?
ほんとに最近の琉衣くんはまるで距離感がなくて。
私はドキドキさせられっぱなしだ。
嬉しいけれど、くすぐったい。
やっとこんなに仲良くなれたのに、それがもうすぐなくなってしまうなんて、考えたら寂しいな…。
家に帰りたい気持ちより、むしろ琉衣くんと離れたくない気持ちの方が大きいなんて…。
私、ヘンだよね…?