【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

そう言われて頭にハテナマークが浮かぶ。


立ち直った…?


ということは何か…

落ち込んでたってことなのかな……?



「もう俺はずっとこのまま亜里沙ちゃんにはここにいてほしいよ。

なんかもうすぐいなくなっちゃうと思ったら寂しいなー」


「……樹さん」



樹さんは寂しそうに笑う。


その表情に胸が苦しくなった。



あぁ…そうだ。


私がここで働けるのもあとわずか。


あと1週間と少しでみんなともお別れ。


なんだか毎日こうしてるのが今では当たり前になったけど、これがずっと続くわけじゃないんだ。


そう思ったら本当に寂しい。


私、いつの間にかすっかりMiyakawaに馴染んでたんだなぁ……



「そう、それで実はさぁ…

いよいよ明日から例のベテランの子、来てくれることになってね。

いや、正確には戻ってきてくれるっつったほうが正しいかな」


「えっ…!あぁ…」


< 257 / 388 >

この作品をシェア

pagetop