【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
そう言われて頭にハテナマークが浮かぶ。
立ち直った…?
ということは何か…
落ち込んでたってことなのかな……?
「もう俺はずっとこのまま亜里沙ちゃんにはここにいてほしいよ。
なんかもうすぐいなくなっちゃうと思ったら寂しいなー」
「……樹さん」
樹さんは寂しそうに笑う。
その表情に胸が苦しくなった。
あぁ…そうだ。
私がここで働けるのもあとわずか。
あと1週間と少しでみんなともお別れ。
なんだか毎日こうしてるのが今では当たり前になったけど、これがずっと続くわけじゃないんだ。
そう思ったら本当に寂しい。
私、いつの間にかすっかりMiyakawaに馴染んでたんだなぁ……
「そう、それで実はさぁ…
いよいよ明日から例のベテランの子、来てくれることになってね。
いや、正確には戻ってきてくれるっつったほうが正しいかな」
「えっ…!あぁ…」