【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
とたんに心臓がうるさく鳴りはじめる。
バチっと一瞬、目が合って…。
だけど、私は思わず逸らしてしまった。
だめ…なんか……
琉衣くんをまっすぐ見ることができない。
今はなんだか心の中がぐちゃぐちゃして、
無意識に距離を置こうとしてる自分がいる。
「だよねー。彼女ねぇ…しばらくいないよね。
もっと次々付き合うタイプかと思ってたんだけどなー」
麻実が私を気にせず話し続ける。
「てか知ってる?
琉衣くんって、中学時代はヤンキーで、かなりヤンチャしてたらしいよ?
彼女も取っ替え引っ替えしてたらしいしさぁ。
それが高校入ってだいぶ落ち着いて、例の元カノとはけっこー続いてたみたいなんだけど…」
えっ…。
「ちょっ…、ちょっと!!」
思わず大声が出てしまった。
自分でもビックリだ。
「な、なに亜里沙…、急にどうした?」
麻実も目を丸くしてる。
「そ…その話…くわしく…
聞いてもいい…??」
………
……