【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
ーーキーンコーン…。
チャイムが鳴って休み時間になると、あたりが一気に騒がしくなった。
私は席でただひたすら日本史の一問一答を見ていて。
麻実のところまで行く気力もない。
テスト勉強に打ち込むことで気を紛らわせようと思った。
すると…
ーートントン、
隣の席から手が伸びてきて、私の机を叩く音。
ハッとして見ると、そこには小高くんが心配そうな顔してこっちを見てた。
「…西村、元気?」
こういう時いつだって真っ先に気がついて声をかけてくれる彼。
ちょっと救われた気持ちになる。
「あ…元気だよ。
ごめん、テスト勉強はかどってないから焦ってた…」
「そっか、俺も俺も。今回かなりヤバイ。
日本史とか範囲広すぎじゃね?
マジそろそろ本気でやらねーとマズイわ〜」
「だよね。
頑張らないと終わらないね」