【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
俊介さんは優しく微笑む。
その言葉に私は軽く涙が出そうになった。
なんの前触れもなくいきなり始まったこの生活。
正直逃げ出したいなんて思ってたけど…
よく知りもしない私にこんな風に言ってくれる人がいる。
温かく迎えてくれる人達がいる。
それってすごくありがたいことだよね。
「あ…ありがとうございます…。
皆さんすごく親切にしてくれて……
私何もできないのに…
ほんとにありがとうございます」
言いながらウルウルしてくる。
すると俊介さんは私の頭にポン、と自分の手のひらを乗せた。
「…大丈夫。
亜里沙ちゃんはここに居てくれるだけでいいんだから。
仲良くしよーぜ。せっかくなんだし、な?」
…どきん。