【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜

結局俺はずっと、あいつに甘えてたんだ。


亜里沙なら大丈夫だって。


こいつなら俺のすべてを受け入れてくれるって。


…でもそれは、思い上がりだった。



俺はあいつを振り回すだけで、何もしてやれなかったんだ。


好きなのに、そばにいてほしいのに、

素直に言えなかった。


優しくできなかった。


当たり前だ。


それでも最後にあいつは笑って、俺にありがとうって言ったんだ。


だったらもうそれでいいと思った。


最後までわがままは言えない。


引き止めたりしない。


これが俺の精一杯。



もう好きにやればいい。


あいつを自由にしてやる。