【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
樹さんは急にマジな顔になる。
「このまま誤解されたままでよくなかったら行け!っていうか…、
好きだったら行けよ!!」
「…っ、」
「何をためらう必要があんだよ!!
お前ほんとは亜里沙ちゃんのこと好きなんだろ!?
だったらなんで逃げてんだよ!!!」
逃げてる…。
俺が…?
「今日全然仕事身に入ってねぇくせに、無理矢理シフト入れやがって。
俺はもう見てらんねぇ。
いつまでひねくれてるんだお前は!いいかげんにしろ!!」
「…っ、はぁ!?」
「後悔しても知らねぇぞ!!」
「……」
だけど、悔しいけどその言葉でなぜか目が覚めた。
俺だって…正直こんな終わり方、嫌だ。
変な誤解されたまま。
気持ち押し殺したまま。
いい奴ぶって、逃げたまんまで、こんなの…
俺じゃねぇ。