【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
琉衣くんはスヤスヤとまだ寝息を立てている。
私は軽く部屋を片付け終わると、ベッドにそっと近づいた。
横を向いてタオルケットを腰に巻いて目を閉じている琉衣くん。
あまりにきれいなその寝顔は、なんだか置物みたいだった。
まつ毛、長い…。
肌もめちゃくちゃきれいだなぁ…
こうして寝てると全然怖くなんかないのに。
むしろ、すごく可愛い…。
でもそろそろ起こさなくちゃいけない。
また怒られちゃう。
私はそっと琉衣くんの肩のあたりに手を伸ばした。
軽く体を揺する。
「…琉衣くん、琉衣くん。
朝だよ。
起こしにきたよ」
「…ん……」