【完】俺の言うこと聞けよ。〜イジワルな彼と秘密の同居〜
眠そうにぎゅっと目をつぶりながら頭を動かす琉衣くん。
だけどなかなか目を開けてはくれなくて、私はもう一度体を揺すって声をかけた。
「琉衣くん、ねぇ……っ、」
すると急にがしっと腕を掴まれた。
ぐいっとそのまま引き寄せられる。
…わっ!
そしてもう片方の手が私の頭の後ろに回されて、上半身が抱きしめられるような体勢になって。
えっ…!うそでしょ?
どうしよう…!!
私は焦って起き上がろうとする。
「ちょっ…、ちょっとあの…!//」
だけど琉衣くんは寝ぼけているのかなんなのか、離してくれない。
そのままぎゅーっと手に力が込められて、もう頭が真っ白になりそうだった。
「る、琉衣くん!私だよ!!
亜里沙です!
起こしにきただけ…」
「…んでだよ……」
えっ…?
「なんでいつも俺ばっか…」