奇聞録六巡目
日常の恐怖。
六巡十話。
使い捨てされる怖い話。
使い終わった話は誰かに伝播して、やがて又違う人へ。
忘れた頃に思い出した怖い話は、話した時の情景と、場面も一緒に甦らせる。
恍惚とした表情で、話の表舞台に立つ怪談の主人公達が、語り継がれる度に、更に色々な表情を与えられる。
意図して害を与える主人公も居るが、その害も踏まえて怪談は完結していく。
さあ、今夜も様々な場所で語られているであろう怖い話や、怪談達よ。
覚悟なきものに覚悟させ、聞いた者を恐怖させよ。
舞台の幕は開いたのだ。
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