寵愛の姫 Ⅱ【完】



まぁ、


……弱々しい抵抗過ぎて、意味を成してはないが…。



「…そうですよ、暁様。」



側に控えていた一樹が莉茉を離さない俺の目の前に書類を差し出した。



「私では処理が出来ない案件が残っておりますよ?」


「…………。」


「暁様はどうか仕事をして下さい。」


「………チッ。」



仕事を一樹に押し付けていた手前、これ以上は無理を通せねぇ。
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