寵愛の姫 Ⅱ【完】



昨日の行為を表す、隠しようのない紛れもない印。




それなのに、莉茉の寝顔はどこまでも無垢で、あどけない15才のもの。




ベッドの上で乱れた妖艶な姿とは掛け離れた、年相応な安らかな顔。



「……もっと、俺の手で乱れれば良い。」



そっと、自分で付けた赤い花が散る莉茉の首筋に手を這わす。





大切にしたい思いと、


……狂わせたいと思う気持ち。
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