寵愛の姫 Ⅱ【完】



まさか、それを暁様に指摘されて気付くとは…。



思わず、舌打ちしたくなる衝動を頭を下げる事で堪える。




主たる暁様の前で、これ以上の失態は犯せない。



「…いや…。」


「……?」


「人間らしくて、それも良いんじゃねぇか?」


「…え?」



驚きに顔を上げれば、暁様は莉茉様の額に口付けている。





……聞き間違いだろか?
< 125 / 440 >

この作品をシェア

pagetop