寵愛の姫 Ⅱ【完】



ただでさえ、暁様の回りには敵も多いのだから…。



「…そんなもの…。」



ゆるりと暁様が口角を上げた。




男の私をさえも、目を奪われるほどの妖艶さで笑う。




……冷たさを孕んだ顔で。



「邪な考えが思い浮かばないほどに、叩き潰せは良い話だ。」



ぎらりと、暁様の瞳に残忍な光が宿る。
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